債権回収(売掛金回収)

仮差押え(民事保全)

 売掛先に不動産や換価価値のある在庫商品などがある場合に,有効な債権回収の手段となります。仮差押えの本来の目的は,訴訟をしている間に,相手方の財産が散逸しないように仮に差し押さえるというものですが,特に債権回収の場面においては,それ自体が有効な回収手段となります。

 売掛先が,財産を仮に差し押さえられると,それだけで営業に支障が生じることがあります。たとえば,銀行預金を仮差押えした場合には,メインバンクからの融資引き上げがなされるおそれがありますし,在庫商品を仮差押えされると,売掛先は商品の販売すらできなくなってしまうからです。

 また,仮差押えは,申立てから発令までの日数が数日程度と早い判断がなされるため,迅速に債権回収をすることができます。

 ただし,仮差押えについては,請求金額の15%~30%程度の担保金を供託する必要があるため,申し立てる側にも相当な負担がある方法だといえます。

内容証明郵便

 売掛金回収には内容証明郵便を用いて,相手方に任意の支払を促すことがあります。

 内容証明郵便の作成については,依頼者本人名義で作成する場合と,依頼を受けた弁護士名義で作成する場合の2通りの場合があります。

依頼者本人名義で作成する場合

 依頼者本人名義で内容証明郵便を作成すれば,費用が数千円程度ですむというメリットがあります。

 ただし,依頼者本人名義での作成の場合,売掛先に対する威嚇の効果は低く,任意に支払ってくるかどうかは不透明な部分があります。

弁護士名義で作成する場合

 弁護士名義で内容証明郵便を作成すれば,費用は数万円程度必要となることが多いといえます。

 もっとも,売掛先が弁護士名義での内容証明郵便に対して支払わなければ,その後は,法的手続に移行することが確実であるため,売掛先に対する威嚇の効果が高く,任意に支払ってくる確率は依頼者本人名義で作成する場合よりも,はるかに高いといえます。

話合いによる解決(公正証書作成,即決和解など)

通常の契約書作成

 内容証明郵便などを送付して,売掛先と交渉をして,支払条件などがまとまれば,和解契約書などを作成します。

 一括払いの場合などは,通常の契約書を作成して,解決を図ることが多いといえます。

 分割払いの場合などは,売掛先の不履行を防ぐために,公正証書作成,即決和解,担保提供などをさせる必要があります。

公正証書作成

 公正証書には,執行認諾文言をつけることで,公正証書に基づく強制執行が可能となります。つまり,公正証書に定められた内容について,裁判手続をする必要がなく,いきなり強制執行することができます。 

 例えば、交渉がまとまり分割払いならば支払いに応じるなどの約束をした場合、契約書を公正証書とすることは債権回収にとって非常に効果的といえます。

 

即決和解(訴え提起前の和解)

 公正証書とほぼ同様で,交渉がまとまったときに,裁判所で,和解手続をして,和解を成立させます。訴訟を提起するのではなく,いきなり和解手続を行うことになります。

 即決和解の実際の利用としては、示談や和解契約の締結後に、裁判所の仲介により裁判上の和解として和解調書を作成し、強制執行のための債務名義を得る目的で利用されることが多いといえます。

 また,公正証書とは異なり,裁判所へ納める費用は数千円程度と少なく,また,金銭債権以外の紛争(建物の明渡しや動産の引渡しなど)にも利用できるという特徴があります。

支払督促

支払督促とは

話合いがまとまらないときや相手方が誠実に対応しない場合などは,法的手段を執っていきます。

 もっとも,費用を低く抑えたい,弁護士に依頼せずに債務名義(強制執行するときに必要となる書類です)を取得したいという場合には,簡易裁判所に支払督促の申立てを行います。

 支払督促手続では,申立てから2~4週間程度で債務名義を取得できます。

 ただし,相手方が異議申立てをすると通常訴訟に自動的に移行します。

 

支払督促申立てが適切な事例

 事案の内容については争いがないときに支払督促による解決が適切といえます。

 反対に,事案の内容に争いがあるとき,例えば,納品した商品にクレームがあったり,契約の成立を相手方が争っている場合には支払督促手続は不向きといえます。

 また,事業内容によっては,数万円から数十万円程度の少額債権が発生することが多い場合(例えば,少額の修理代金,小口売掛債権,少額レンタル料金など)には,支払督促を利用することで,定型的に債権回収を図ることができます。

 支払督促の手続は,訴訟などに比べれば簡単にできていますので,弁護士等に依頼しないでも,自分ですることができるという点で,大きなメリットがあります。

 当事務所では,支払督促の手続などに関する相談にも応じておりますので,まずはお問い合わせください。

訴訟提起(民事訴訟)

 弁護士に債権回収を依頼した場合,訴訟により回収を図ることがもっとも多いといえます。

訴訟の場合,時間や費用がかかるというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが,訴訟でも相手方が争わない場合には1~2か月程度で判決を取得することができます。そのため,結果的に,内容証明や支払督促などを用いた場合よりも,迅速な債権回収を図ることができるので,訴訟の方が適切という側面もあります。

 どのような方法を用いて回収することが最適であるかは事案によって異なりますので,弁護士にご相談ください。

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